クール便 別れ
死ぬまで忘れない人
3年間付き合って、同棲までしていた彼女がいた。
俺は1人の時間を大切にするタイプだから普通“同棲”なんてしないけど、その時それを選んだのは、ようするに彼女はそれだけ俺の中で例外だった。
前にも書いたけど、惚れた女性は死ぬまで忘れない。
そして彼女は俺の“死ぬまで忘れない女性リスト”の上位に間違いなく食い込んでくる。
誰よりも思いやりのある彼女に、それだけ惚れていた。そして尊敬もしていた。
失って気が付いたこと
終わりは何時も突然。
本当に小さな心の行き違いが取り返しのつかないものになって、結局2人は別れた。
別れた後に、気づいたことがたくさんあった。
何時もトイレのスリッパを、並べて置いておいてくれたのは彼女だった。
寝相の悪い俺がずり落とした布団を掛けなおしてくれるのは彼女だった。
俺のワイシャツにアイロンをかけてくれていたのも彼女だったし、風呂場の石鹸を補充しといてくれたのも彼女だった。
そして他にも数え切れないほど沢山ある。
付き合っているときは、どれ一つ気にかけて感謝したことがなかった。
しわしわのワイシャツを手に咽び泣きながら、誰もいない空間に彼女への届かない感謝の言葉を口にした。